【iPhone 13】日本版と香港版/海外版を比較(通信バンドについて)
2021年9月14日(現地時間)に発表されたiPhone 13 mini, iPhone 13, iPhone 13 Pro, iPhone 13 Pro Maxの日本モデル(日本版)と、香港モデル(香港版)・アメリカモデル(アメリカ版)との差異を、通信(LTEバンド・5Gバンド)に関係する領域においてまとめました。なお、本記事は2021年9月15日時点の情報を基に作成しています。
- 各国のモデル番号
- 型番の違いにおけるハードウェアの差異
- SIMにおけるハードウェアの差異
- 通信帯域について
- iPhone 13シリーズが対応する5Gバンド
- iPhone 13シリーズが対応するLTEバンド
- 香港モデルは買いなのか?
- 値段の比較
- まとめ
各国のモデル番号
13 mini |
13 |
13 Pro |
13 Pro Max |
|
日本 |
A2626 |
A2631 |
A2402 |
A2410 |
アメリカ |
A2481 |
A2482 |
A2483 |
A2484 |
香港* |
A2628 |
A2634 |
A2639 |
A2644 |
*通常、香港版は中国本土で発売されるものと同じですが、今年については差分があります。詳細は後述します。
なお、本記事をアップした時点ではどのモデルがグローバル版かは不明です。
型番の違いにおけるハードウェアの差異
iPhone 13シリーズにおけるハードウェアの差異は例年に比べてほとんど無くなっています。「SIM」「通信帯域」については別の項目として記載します。
それ以外の違いはカメラのシャッター音の有無で、日本と韓国で販売されるモデルにはシャッター音があり、他の国ではシャッター音はありません。
SIMにおけるハードウェアの差異
ここ直近のiPhoneでは、香港/中国版のみ物理デュアルSIMで、他国は物理SIMとeSIMの組み合わせでした。しかし、iPhone 13から異なる仕様になっておりましたので図表にて表します。
香港版のiPhone 13 miniのみ、日本・アメリカモデルと同じになっております。中国本土では物理SIMのみのA2629を販売するようです。
以前であれば、日本の物理SIMを入れたまま、他国の物理SIMを使うことができる香港版が、海外へ頻繁に渡航する人に人気でした。しかし、2021年の夏から、国内の主要キャリアにおいてeSIM対応が実現したため、物理デュアルSIMの魅力は無いに等しいです。
なお、iPhone 13シリーズには「既存のmicro-SIMカードには対応していません」という注釈が入っておりますが、現時点で詳細は不明です。
次に通信帯域について書きます。
通信帯域について
5G対応が進んでいるものの、今でも通信の主流は4G-LTEです。各国・各キャリアがそれぞれの通信帯域(周波数帯 / バンド)を使っており、海外モデルを買っても、日本の各キャリアが主力として使っている帯域(以下バンド)に対応していなければ、日本で快適に使えません。
iPhone 13シリーズが対応する5Gバンド
5Gバンドにおいては、アメリカ版のみミリ波対応をしていますが、それ以外で実用性に影響する差分はありません。なお、アメリカ版は日本で導入がはじまっているn257のバンドに対応していないため、アメリカ版iPhoneを輸入してもミリ波対応にはなりません。
※a = au, d = docomo, S = SoftBank, R = Rakuten。「全キャリア」はこの4つのキャリアを指す。
iPhone 13シリーズが対応するLTEバンド
LTEバンドでは、日本版とアメリカ版の差異は無く、香港版のみ対応していないバンドがあることがわかります。香港版を日本で使用する上で問題になるのは「バンド11」「バンド21」の2つで、いずれも1500MHz帯(1.5GHz帯)です。
※a = au, d = docomo, S = SoftBank, R = Rakuten。全キャリアはこの4つのキャリアを指す。
なお、余談ですが、日本版ではここしばらく未対応だったCDMAに対応しているという表記になっていますが、誤表記の可能性があります。なお、実用性には影響しません。
香港モデルは買いなのか?
普通に日本に暮らしている人にも、海外へ頻繁に渡航する人にも、香港モデルは不要です。日本の主要キャリアがeSIMに対応していることから、メインの回線はeSIMにし、海外へ渡航した際には現地の物理SIMを、という使い方がシンプルでしょう。
むしろ、アメリカ版iPhone 13シリーズは買いです。カメラのシャッター音は鳴らない、かつ日本では使えないもののミリ波対応もしています。
値段の比較
最後に、各国における価格を比較します。日本は税込価格、アメリカと香港は本体価格で、いずれも容量が一番少ないモデルです。なお、1USD = 110円、1HKD = 14.0円で計算しています。
消費税を考慮しなければ、実は日本での販売価格はアメリカ同等でかなり安いです。
まとめ
2年前にiPhone 11 Proを購入するタイミングでこの領域を調べ、今回改めて調べてみましたが、アメリカ版と日本版の差分がほぼ無くなったことに驚いています。そして、日本の主要キャリアがeSIM対応したことで、香港版を取り寄せる意義がなくました。よって、今回はアメリカ版を取り寄せる予定です。
なお、本記事における誤記や間違い等がある可能性があります。海外モデルを購入する際には、ご自身で改めて確認をしてください。本ブログは一切責任を取れませんのでご留意ください。
参考資料
https://www.apple.com/jp/iphone-13/specs/
https://www.apple.com/iphone-13/specs/
https://www.apple.com/hk/en/iphone-13/specs/
https://www.apple.com/jp/iphone-13-pro/specs/
https://www.apple.com/iphone-13-pro/specs/
https://www.apple.com/hk/en/iphone-13-pro/specs/
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/review/1225018.html
https://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/equ/mra/pdf/30/j/11.pdf